I'm neet, No Job.
こんにちは、はじめまして、先日26歳になりましたプロ家事手伝いのよしのぶです。
Not in Education,Employment,or Training.の頭文字をとってニートと読むらしいのですがこの最後のtrainingは求職活動における職業訓練を指すとのことで、少し前までは就活してたので「例え職を失おうとまだ僕が就労意欲を棄てるまではニートではない」と自分に言い聞かせてたのですが、残念ながら最近ではそれすらも失って完全無欠のニートとなってしまいました。
そんなところで当ブログでは時間を持て余した、けれどもお小遣いに余裕はない、今の僕みたいな境遇の方々に向けた料理関連の記事を書いていこうと思います。
やっぱり家事手伝いの業務内容といえばメインは料理ですよね。
健全なニート生活は健全な食生活から
今回はコスパ最強の肉料理について要点をサクっとまとめて解説していきます
【安くて"美味い"肉料理の作り方】
1.”上手く”肉を仕入れる
2.”旨く”下味を付け
3.”巧く”焼く
本当は各項目ごとに凄い長ったらしい解説があるんだけど書いても誰得な感じしかないのでそれぞれ3行でまとめていきます
《”上手く”肉を仕入れる》
安くて美味いって言ってるのに材料費の時点で高かったら初手から詰んでるし当然と言えば当然ですね。
方法は業務スーパーやコストコ、肉のハナマサ等、大体牛肉が100g150~170円で手に入るので肉屋やスーパーで買う肉の半額程度で済みます。圧倒的アドバンテージです。
冷凍牛肉も解凍して捌けばもうそれだけで美味そう
約束された勝利の肉
《”旨く”下味をつける》
人間の体は塩分濃度0.8%、食べ物や飲み物も同じく塩分0.8%のものを摂取することを美味しく感じると言われています。
肉や料理によって当然下味の付け方は変わってきますが1から香草揃えるの面倒っていうエンジョイ勢はスーパーでクレイジーソルトだけ買って0.8%になるように擦り込んでおけば間違いありません。
《”巧く”焼く》
最重要ポイント。というか安い肉で限定してる以上焼き方くらいしか大きく差別化できる場所はありません。
まず食肉には2種類のタンパク質、ミオシンとアクチンがあり、前者は50℃ 後者は66℃で変性を開始します。
ミオシンが変性すると肉に弾力が生まれ食感がよくなり、アクチンが変性すると肉汁を排出し収縮することで硬くなります。なので柔らかい肉を食べることを目的とするなら肉を50℃以上66℃未満の温度で加熱しましょう。
一般的に牛ステーキでいう「レア」が芯温(中心温度)55℃を指し、「ミディアム・レア」が65℃、70℃の「ミディアム」まで火を入れるとレアの10倍の肉汁が喪失するというデータもあることから55~65℃で調整するのがベストでしょう。
じゃあ具体的にどうやってその芯温55~65℃で調整するのかっていう具体的な方法をいくつか紹介していきますね、もう3行でまとめるのは諦めました。
・オーブンにそのままブロック肉突っ込んで焼きながらたまに取り出して肉に温度計を突き刺し、直接中心温度を図る
古くからイギリスで行われてきたローストビーフの作り方がこれです。肉の厚み・温度・機械自体の癖もあるので初見で成功したらかなりの運です。僕は3回失敗してウェルダンになりました。
・フライパンで焼き、火を消して予熱で中まで火を通す
オーブンで焼く以上に難易度は高いです。火を消した時点で芯温30℃なのにアルミホイルに包んで放置してたらいつの間にか65℃超えてるなんてこともざらで、そもそも両面から火を均等に入れることすら難しく、10回やって1回成功すれば良しみたいなそんな10連ステーキガチャを回したい人は是非チャレンジしてみてください。
こんな感じで正直肉の火入れに関してはある程度の失敗が前提になります、「焼く」「蒸す」「煮る」といった調理法が不完全なものである以上、何かしらの科学的欠如を人が感覚で埋めていくしかないのは仕方のないことでしょう。
そこで感覚の入る余地がない、最も科学的なアプローチから万人が等しく均一な結果を取り出せる第4の調理法「真空調理」が誕生します。
・真空調理する
カードゲームでは昔から「テキストが短いカードは強い」なんて俗説が実しやかに囁かれていますが、少なくとも肉の調理に於いてこれは真実です。名前もかっこいいし
真空調理を知らない人向けにざっくり解説すると肉をジップロックに詰めて空気抜いた状態でお湯に漬けてじっくりゆっくり加熱していこうって調理法です。
利点として一番大きいのは火が入りすぎないこと、60℃のお湯でどれだけの時間加熱しようがジップロック内の肉が61℃を超えることは有りえません。
また理論上60℃のお湯で加熱していけば時間さえかけることで肉の中心から表面まで100%均一に60℃で火を入れることができます。殺菌できてない箇所を失くすことができるという意味ではかなり大きいですね。
もちろん65℃でも全ての菌が死滅するわけではないので、食肉の繁殖菌が内部ではなく表面に多く分布することから真空調理で加熱した塊肉の表面を30秒ほどフライパンで強火で熱したりバーナーで炙ることが強く推奨されます。
155℃以上の加熱により肉の表面を軽く焦がすことでメイラード反応が起こり香ばしさが云々かんぬんみたいなメリットもあるので中身に火が通り過ぎないように表面だけササっと炙りましょう
なんか説明長いしよくわかんないって人も多いでしょうけど結論からいえば
肉はとりあえずクレイジーソルトだけ振ってジップロック入れて55~65℃のお湯で加熱した後表面だけ焦げ目を付けると最高に柔らかく食べれる
これが全てです
どうやって55~65℃って測るの?とかそこら辺の問題は各自で解決してください。
牛ブロック300~400gであれば1時間で安全に火が通る大きさなんでガスコンロの前で温度計片手に粘るのもありでしょう、調理用の温度計も0.1℃単位のものがアマゾンに数百円で売ってます。
1kg以上になってくると予め肉を常温に戻した上で2時間は加熱する必要がでてくるので炊飯器の保温モードを使うのもありだと思います、機種にも寄りますが保温で大体63℃前後をキープできるらしいです。
一応僕が使ってるデバイスも紹介しておきます
水温制御クッカー/サーキュレーター anova
https://www.amazon.co.jp/dp/B00XV556OQ/ref=cm_sw_r_cp_api_pcB8yb60RC4YT
電極みたいなデバイス先端部分を水に突っ込んで放置してたら0.01℃単位で何時間でも水温を調整してくれる機材です
スマホ連携してアプリ側から何の肉をどの程度の焼き加減で火入れしたいのか選択すればオートで調理してくれるので初心者でも簡単操作
家庭用の真空調理機としては頭2つ抜けた精密さを持ってるのでお金が余って仕方ないからスチームコンベクションオーブン買うぜっていう石油王以外には強くお勧めできます。
とまぁ方法はアナログなものからデジタルなものまで各々好きなものを選んでお湯が55~65℃で維持できるようにさえなってればなんでも大丈夫です
1.肉に塩を振ってジップロック
2.真空調理
3.表面だけ焼く
4.完成!!1
美味い(確信)
上の写真は100g158円の牛サガリなんですが、この厚みでも全く問題なく箸で切れます
口の中で蕩ける様なと表現する程ではありませんが、少なくとも歯で噛み切るのに抵抗を感じることはないくらいに柔らかく仕上がっていて、高級志向ファミレスのメニューにある中途半端に高いステーキを思わせる食感です
応用編
例えば同じ豚ヒレ肉でも真空調理で芯まで火を通した後に衣を付けて200℃の油でサッと揚げると外はカリっと中はしっとり最強で最高なヒレカツになったり
バルサミコ酢や粒マスタードのソースを合わせることでオサレなフレンチの一皿になったりと、
時間ある時にまとめて真空調理しておいた塊肉を冷蔵保管しておけば仕上げ自体は15〜20分程度で済むので想像以上に楽で時間的にもメニュー的にも融通が利きます
もちろんただ炙ってご飯にのっけただけでも反則的に美味しい
醤油を一滴垂らせばビールもご飯も止まらない
腹一杯食べてお値段たったの300円
ちなみに温泉卵も67℃のお湯で30分茹でるだけ
硬めが好きな人は68℃で
まとめ
時間はあるけど金はない
金はないけど美味い肉が食べたい
そんなあなたに真空調理
今回は安い肉を如何に柔らかく調理するかについて書いてきました
真空調理経験者の皆さんは柔らかい肉が必ずしも美味い肉ではないと知っている方も多いことでしょう
「すごい柔らかい!!!柔らかいけど・・・・味、しなくね??」ってなった時のあの切なさ、思い返すと震えが止まりません。
次回は柔らかい肉と美味い肉を等号で結ぶための最後の要点《ステーキソース》について触れながら具体的なレシピを紹介していきたいとおもいます